イワナの採卵【9年目】

くるみ温泉&キャンプ

2018年11月17日 12:29


今年もこの季節がやってきました。

天然のイワナ達は10月連休以降くらいから、浅瀬に遡ってきていて
時折チャプチャプと水しぶきをあげて産卵場所を探しています

キャンプ場の小川にも、ここで産もうとしているのか、
数日動かないでじっといるペアを見かけます。

試行錯誤で始めたイワナの養殖も、今はスタッフが手伝ってくれるので
迅速に受精までできて本当に助かります

今年は何尾取れるかな??
イワナ養殖は専業ではないので
毎年残っているイワナの中からメスの数分だけ採卵

それでも万単位の卵が取れます

手探りで始めた頃は、お腹が膨らんでいれば採卵できると思い、
状態かはっきりわからずに、無理に採卵しようとして
卵を壊したり、随分とイワナの体に負担を掛けていたように思います。

しかし一所懸命していると、
昔見えなかった事も、やがて見えるようになって、
今では腹を触れば産めるかどうかわかるようになりました

スタッフの採卵姿を見ていると、私の昔を見ているようです笑

イワナさんから、ウッ!そこちゃう!笑と声が出てきそうですが
・・・大丈夫、うまく取れてます。
最初はみんなこんなもんです。

取れた卵はきれいな金色
受精前は精子を吸着させる為に内圧を余しているので
萎んだ風船のようにぷよぷよです

自然の色は本当にきれい

さぁ急いでオスの採精です。
オスは婚姻色といって、かなり体色が黒く黄色くなってくるので
見ればわかるものもいます。

できるだけ秋神川の源流に棲むヤマトイワナの
体色の傾向が強いものを優先していきます。

卵と違って、一尾からでる精子の量は数滴
尿や水分が交じると活動を開始してしまい数分で死んでしまいます

だから、一滴の水分も混ぜないようにとにかく慎重に慎重に・・・
小さじ一杯もとれればこの卵の量なら十分

洗卵した卵の中にそっと入れて混ぜてあげながら
徐々に真水を混ぜていくと

するとあっという間に卵が白くなっていきます
真水になるまでしっかりかき混ぜてしばらくすると
卵に水分が入り張りが出てきました。

しっかり受精してくれたかな。。。

ここまですれば、あとはそっと流水に浸すだけ。。
年末ごろには、金色の卵に命が宿り、紅い淡い卵へと変わっていきます

これを数回、12月初旬まで続けていきます。

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